香港尖沙咀の創作レストラン「ファームキッチンベジ」が「とくしまブランド海外協力店第一号店」として登録された。
喧噪から遮断されたその店内は、天井高で光と木を基調としたエコで清潔感のある明るい雰囲気。席数は70席、日本からの直送野菜を食材に織り交ぜながら、昼はランチ(800円程度)、夜は食べ飲み放題(3000円程度)で料理を提供。先頃、香港のランチレストラン・ベスト10に選ばれた超有名店で、地元では女性層を中心に「一度は行っておきたい店」ということで話題となっており、同店の名前は多数のブログでヒットする。私も三度ほどお邪魔したが、いつも満席状態だった。オーナーの三好市池田町ゆかりの清水淳司氏は「東日本大震災後はお客さんがゼロに近い日が続いた。ようやく持ち直し、今では年末の予約も入っている状態」と言う。清水氏の「新鮮でおいしい日本の野菜をじっくり味わってもらいたい」という思いが、店頭での野菜の直販売や短いサイクルでのメニューの開発と組み替え、店員の高いレベルで統一された接客態度などを通して、当店を大人気店にしているようだ。
中国への農産品の輸出は制限があることから、香港はその玄関口として、また情報の発信基地として非常に重要であり、このブランド海外協力店を拠点にするとともに、清水氏が使う地元百貨店やスーパーなどの販売網ともうまく連携しながら、今後のとくしまブランド展開を進めていきたい。