中国国有送電大手の国家電網は5月23日、今夏には最大で3000万-4000万キロワットが不足するなど、これまで電力不足が最も深刻化した2004年を上回る事態になる恐れがあるという見通しを明らかにしました。
電力不足の深刻度には地域的なばらつきがあり、浙江省や江蘇省、広東省など製造業が盛んな地域を中心に、中国の3分の1超にあたる10省・直轄市以上で深刻な電力不足が起きる見通しです。 特に深刻な不足が予想されるのは北京・天津・河北・上海・江蘇・浙江・安徽・湖南・河南・広西・重慶などの10地域です。
同社は、華東、華中地域 ではすでに工業用電力の計画停電を行っている中、「今夏のピーク時には制限をさらに強める必要があるが、一般住民、病院、学校などの停電は極力避け、産業への影響もできるだけ抑える。」とも伝えています。
華東地域とは、一般的には山東省、安徽省、江蘇省、浙江省、江西省、福建省と上海市のことを指します。華中地域とは、一般的には河北省、河南省と湖南省のことを指します。